私は、伝統工芸×データ活用×グローバルの3軸でのキャリア築いていきたいと思いながら、学生インターンの機会を探していました。そんな中で機会をもらったのがTAIMATSU株式会社でのインターンでした。伝統工芸である和包丁を扱った事業のMUSASHI JAPANの顧客は90%以上が外国籍の方々であり、オンライン・オフラインの売上データを統一のプラットフォームで収集し、データ分析およびデジタル広告の配信を行なっていることが、自分が築いていきたいキャリアと合致し、スキルを身につけられそうだと感じ働き始めることを決意しました。スタートアップであるTAIMATSUに入ったことで、学生でありながらチームのリーダーとしてプロジェクトを進める経験ができたり、大規模なデータを扱ったりすることができており、ここで働きはじめて良かったと心の底から思っています。
最も印象的だったことは、入社半年後に経験した「クールジャパンDXアワード2024」でのプレゼン経験です。このイベントは日本のクールジャパンに該当する事業のうち特にデジタルやデータを活用している企業を表彰するアワードです。そのアワードへの応募から最終先行のプレゼンテーションまでをTAIMATSUを代表して任せてもらいました。TAIMATSUがこれまで行なってきたデータ活用であったり、顧客データを活用したマーケティング、さらには自分が入社後に作成した広告のレポート作成などについて資料をまとめたのですが、社外の方々に見てもらう資料ということで、おかしい表現がないか・ストーリーはわかりやすいか・伝えたいことが伝わるかなど、何度も何度も確認し修正しました。そこには学生だからという甘えや妥協はなく、正社員と同等もしくはそれ以上のクオリティの資料を作ること求められました。また、最終選考で必要なプレゼンも何度も何度も練習し、社員に確認してもらいクオリティをとことん追求しました。その結果、最高の賞である最優秀賞をとることができました。クオリティを追求して資料を作り、プレゼンを行うことはものすごく大変なことでしたが、最優秀賞という最高の結果でその努力が報われたことは自分にとってもものすごく自信に変わりましたし、社内からの評価もいただくことにつながり、とても印象に残っています。
最も大きな壁に直面したのは、複数のデータ(売上データ・広告データ)を統合し、意思決定に使える形で可視化する仕組みを構築したときでした。データ形式や粒度はバラバラで、欠損しているデータも多く、Excelでの集計では正しい数値を出すことができませんでした。さらに当時の社内には、こうしたデータ統合やダッシュボード開発に精通した人がおらず、分からないことは自分で調べ、試行錯誤しながら進める必要がありました。大学で学んでいたPythonをフル活用しつつ、理解が追いつかない部分は動画教材や公式ドキュメントを読み込み、新しいスキルを一つずつ身につけていきました。何度もロジックを組み直し、時には使用するツール自体を見直しながら、最終的にはデータを自動で結合し、ダッシュボードで可視化し、その結果をチャットツールに自動配信する仕組みを構築することができました。このプロセスでは、多くの関係者とコミュニケーションを取りながら要件をすり合わせ、自分なりに最適解を探し続けました。誰かに正解を教えてもらうのではなく、考え抜いて形にできたことで、「一つ大きな壁を自力で乗り越えられた」という実感を得ることができました。
私は大学においてデータサイエンス分野のゼミナールに所属しているのですが、その授業や研究に情熱を注いでいます。知らなかったデータ分析の手法を学んだり、新たなデータ解析モデルを構築することはとても面白いなと思っています。ただしそれと同時に、TAIMATSUで働くということにも同等の情熱を注いでいます。それは、大学では学べないことを学ぶことができるからです。先述したようなアワードへの出場や仕組みの構築など、実社会で必要となるスキルを学生のうちから実践的に学べることは、とても貴重な経験かと思います。自分のスキルを磨いていきたい学生や何か人とは違うことをしてみたい学生は、ぜひ大学の一歩外へ出てチャレンジしてみることをお勧めします。僕はここからアカデミックもプラクティカルもどちらにも情熱を注いで、さらに自分のスキルを磨いていきたいと思っています。同じような志を持つ学生と一緒に働く機会をとても楽しみにしています。